Diary
パートナーのつぶやき…刺激を整える
みなさん、こんにちは。
くらしのまなび舎Oleaの竹内です。
Oleaの教室の様子については以前「Oleaのひみつ!」シリーズでお話ししました。
(日記のカテゴリー『Oleaのひみつ!』をご覧ください。)
今日はOleaの室内について、もう少し詳しくお話したいと思います。
Oleaに見学に来ていただくと「すっきりしていますね」という感想をよくいただきます。
来客があるから…と、わざわざものを片付けているわけではなく、それはいつもの姿です。
基本的には外に出しっぱなしのものはなく、教材やおもちゃも最小限の量で、棚などにしまってあります。
なぜか…
視覚的な刺激を減らしましょう、ということはよく言われることです。
気が散らないように…ということが主な理由です。
Oleaでは、もう一歩踏み込んで、子どもたちにとっての刺激を減らすことで、余裕ができた注意を自然と自分自身や他者、物事に向けてほしいなぁと思っています。
自分自身に注意が向けば、リラックスのきっかけや内省にもつながります。
また、教材やおもちゃをつかうときは、『ながら』はしないことにしています。(組み合わせて使うことで発展するものをつかうときは別です)
Oleaにある教材やおもちゃは、人とのコミュニケーションがあると発展的になるものも多くあります。
仮にひとりであつかえるものでも、そこにコミュニケーションが生まれるように仕掛けていきます。
Oleaでは『支援』は抜くときのことを考えて(プランニングして)いれていくものと考えています。
視覚的な刺激の整理された教室で、そのとき必要なものを自分で出したりしまったりすることで、お子さん自身が刺激を整理できるようになってきます。
9月のTrial Lessonはこちらから!
パートナーのつぶやき…身だしなみを整える
例えば、こんな状況…
・シャツの裾を出しているのか、しまっているのか…
・ズボンの裾の上から靴下履いちゃった…
・襟が内側に入っちゃった…
・寝癖ぴょーん…
・目や口のまわり、何かついてる…
教員時代にも、登校後に子どもたちと鏡を見ながら確認したものです。
これらの状況を把握して、改善するにはいくつもの力が必要です。
把握するには、直接または鏡で見る、違和感を感じとるなどの力が必要です。
改善するには、改善後の自分をイメージして体を動かしたり、道具を使いこなす力が必要です。
身だしなみは、人に与える印象も大きいです。
朝「いってきます」の前に…日中トイレに行ったときに…など、自分で意識して整えることができるようになるといいですよね。
冒頭の写真のお子さんもドライヤーに慣れてきたことをご家族に伝えたところ「お風呂の後に髪を整えておけば、朝かわいいのに!」とお子さんに声をかけていたのが印象的です。
Oleaでは、身だしなみに関してもその都度意識できるように言葉かけをし、本人と一緒に鏡を見たり、実際に直したりする場面をつくっています。
とはいえ、鏡を見たり違和感を感じとったりして状況を把握したり、その状況を改善したりすることは、すぐにできるようにはなりません。
なので、リラックスタイム、運動、あそびの場面で、視線の使い方やボディイメージが高まるような取り組みをしています。
また、改善に必要な道具を安全につかう練習もします。
冒頭の写真のお子さんがドライヤーとブラシをつかえるようになった過程をお話すると…
はじめのころはドライヤーからの温風や音に表情も固くなりがちでした…
合わせて、プラグの扱い方やドライヤーのコードの整理の仕方なども練習しました。
今では、準備から片付けまで安全に自分でできるようになりました。
ドライヤーを髪の毛全体にかけられるようになると、鏡を見ながら感覚もたよりにしてブラシで髪の毛全体をとかすことができるようになってきました。
ブラシが頭皮に当たる感覚が気になっていたようで、はじめのころは表面をなでるように動かしていましたが、最近では表面だけでなくとかしています。
今のところ、本人的には、ドライヤーもブラシも、乾いたのでOK!全体にかけられたのでOK!という様子です。これからはお子さん自身が「こんなふうに整えたいな」「こうするとおさまりがいいな」が終着点になるようになるといいなぁと思っています。ここまできてはじめて、自分で身だしなみを整える意識が育ったことになるかなぁと考えています。
そこに至るまでは、ひとつひとつの身だしなみをお子さんと一緒に整え、終着点をイメージできるように促し、お子さん自身が整えることができることを少しずつ増やしていく必要があります。(前提として、お子さんが大人のガイドを受け入れることができるようになることも大切です。)
パートナーのつぶやき…感情を整える(後編)
みなさん、こんにちは。
くらしのまなび舎Oleaの竹内です。
今日は、不快の情動のお話…
先日のレッスンでのお話。
料理をはじめる前に、お子さんの表情があまりよくなく…(眠い…でも、自分で決めたメニューはつくりたいといった様子)
「つくる?見ていてもいいよ!」などなど確認をしましたが、お子さん「やりたい」と。
では、できるところまでやってみようということではじめました。
すると…お子さん、いつもは丁寧に扱うことができる調理用具を雑に扱う場面が…
安全に関わるところに関しては、パートナーは許しません。
危ないことと、料理の中断を伝えました。
もちろん、この状況…お子さんにとっては不快の情動が生まれますよね…
(注意された…わかっている…でも、眠い…うまくいかない…なんで…泣)
床にゴローンとなり、目をつぶり、しくしく泣きながらブツブツと自分を納得させるかのように言われたことを繰り返したり、「ごめんなさい…」と言ったり…
自分で、なんとかおさめようとしている様子が見られました。
わたしたちでも同じだと思いますが、不快の情動が生まれたときに、すぐになかったことにはできませんよね?
消化するまでに時間がかかります。
なので、話ができるようになるまで、近くで見守ります。
こちらの都合で「ごめんなさい」が終わりの合図のような終息の仕方はしません。
話ができるようになったら、どうしたらよかったのか、これからどうするかを話します。
お子さんによっては、これからやることを『正しく』確認します。
以前であれば、相手や近くのものに当たったり、急に笑い出したり(逃避…)することがあったお子さん。
今回は、注意された内容が自分でもまずいなぁと思えることだったこともあり、事態に向き合い、感情をコントロールする方法も時間もリカバリーがとても上手になっていました。
(通室をはじめて、1年2カ月。前回はいつだったかと思うくらい、久しぶりの不快の情動の表出でした。記録によれば、半年以上前…)
これも、快の情動が関係しているのです。
どうして…?
先日もお話したように、快の情動の中でお子さんのまなびを深めていくことが大切です。
(決してお子さんのご機嫌とりをしているわけではありません)
感情のコントロールは、Oleaが将来の自立に必要だと考える力のひとつです。
快の情動の引き出しを増やして、スムーズに開けたり閉めたりできるようになってきたことが、不快の情動が生まれたときにも、同じように引き出しを開けたり閉めたりしながらなんとかコントロールできるようになってきたと考えられます。
自分から床にゴローンとしたのもコントロールの仕方としては、大きいかなぁと思います。
入りすぎている力を、自分で抜くようにしたということです。
リラックスタイムの効果です。
不快の情動の表出は、本人も周りもつらいですよね…すぐになんとかしなきゃと思いがちなこと。
実は快の情動が表出されているときにこそ、不快の情動をリカバリーできるようになるヒントが隠れていることがあります。
どんなふうに、うれしさ、楽しさ、喜びを表出していますか?
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パートナーのつぶやき…感情を整える(前編)
みなさん、こんにちは。
くらしのまなび舎Oleaの竹内です。
2回に渡って、感情の話をしたいと思います。
今日は、快の情動のお話。
好きなものであそんでいるとき、好きなものを見ているとき、声が大きくなったり、動きが大きくなったりしませんか?
小さなお子さんも興奮するとそのような様子がみられますよね!
近所で、元気な声が聞こえるなぁと思うときには、たいていお子さんたちの快の情動の表出です。
不快の情動が表出されていると…あぁ、怒られちゃったのかな…などと心配してしまいます。
これも成長するにつれ、表出の方法が変わっていくので、見たり聞いたりしただけではわかりにくくなります。
(これも良いような、悪いような…ですが。)
通室生と一緒に過ごしていても、好きが高まると、声が大きくなったり、声色が変わったりすることがあります。
(このあたりは、『Oleaくらしのアセスメント』の項目にも入れています)
うれしい、楽しいことを、自分なりの表現で表出できることはすばらしい力だと思います。
しかし、時には、さらなる興奮を呼び起こしてしまうことがあります。
ものを乱暴に扱いはじめたり、落ち着かなくなったり…
快の情動も上がりすぎると、生活に影響することがあります。
Oleaでは、好きを見つけることとともに、好きを調整することにも取り組んでいます。
お子さんの好きが安心の基礎になるように整えていきます。
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パートナーのつぶやき…姿勢を整える
みなさん、こんにちは。
くらしのまなび舎Oleaの竹内です。
「お背中、ピン!」聞いたことありませんか?
竹内が考えるには、姿勢を整えるというよりも…
・話者への注目
・一度、動きを止めること
・意図的に体を緊張させて、自分の体に意識を向けること
このような意味が「お背中、ピン!」にはあるのではないかと思います。
(かけ声に合わせて背中を自分で伸ばせる動きができるのも大事な力。)
ただ…
このまま緊張を続けても、聞く姿勢としては、疲れて集中は続きません。
また、この姿勢をとることができても、ボールは投げられるようになりません。
姿勢はそれぞれの場面で、それぞれ適した姿勢があるのではないかということです。
さて、姿勢は大事と言われますが、良い姿勢とはどういうことでしょうか…
見やすい、聞きやすい、動きやすい、位置・距離といった環境を自分で整えることができることが重要だと思います。
体幹をただ鍛えればいいというわけではなく、自分の体の動きを知ることも大切。
なので、Oleaでは、リラックスタイムや運動で自分の体への気づきを促しています。
リラックスタイムでは、ストレッチやマッサージで、自分の体を知ること、力を意識的に抜くことをねらいとします。
運動では、ウォーキングや公園あそびで、お子さんの体の動かし方の癖のようなものを観察し、瞬発力だけでなく、維持する体のつかい方ができるようになることを目指しています。
ある程度、体のつかい方や維持する力があるお子さんは、お子さんの癖も強みとして姿勢を整える方法を考えます。
まだ、これから姿勢自体を獲得する段階のお子さんには、昨日もお話した『ものへの正対』ができるように練習します。
これが良い姿勢の第一歩だと思います。
自分の体の幅は、見渡しやすい視野だと言われます。
力も入れやすいです。
自然と自分の軸もわかるようになり、ガチガチに力を入れずとも楽な姿勢で集中して物事に取り組めるようになります。
冒頭の写真でも、じゃがいもを体の真ん中に持ってきているので、不安定な足場や姿勢でもぐっと力を足に入れて、拾ってカゴに入れるという作業が滑らかに集中してできているのです。
お子さんが何かに向かうとき、見やすい、聞きやすい、動きやすい位置や距離になっているかちょっと観察してみてください。
よくわからないなぁ…という場合は、Oleaまで、お問い合わせください!
オンラインでも受け付けています。
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