Diary
パートナーのつぶやき…ファジーを楽しもう!①
みなさん、こんにちは。
くらしのまなび舎Oleaの竹内です。
お子さんの融通がもう少しきくといいなぁ…と思うことはありませんか?
2回に渡って、そのようなお話をしようと思います。
さて、お子さんの元気な声からOleaのレッスンがはじまります。
「おはようございます!」「こんにちは!」「ごめんください!」
Oleaでは、通室をはじめたばかりのころは、お子さんの安心につなげるため、その日のプログラムを予定表(食事のメニュー付き)ような形で視覚的に示しています。
提示しつつ、必ず「何をしようか」とお子さんと相談しながら進めるようにしています。
それを繰り返すと、その予定表も次第にいらなくなります。
Oleaでのくらしのトピックをお子さん自身が覚え、組み立てるようになるからです。
支援を入れるときは、必ずその出口を考えるようにしています。
まずは支援の入り口のお話から。
プログラム内容でお子さんが気にするのは、もっぱらその日の食事のメニュー!
それがわかれば、予定表のプログラムが変わっても、子どもたちはそれほど気にすることなく応じることが多いです。
どんなふうに変化を入れていくかというと…
◯お子さんと相談しながら、あえて予定を変更してみる。そしてお子さんが応じる。
◯お子さんからの提案「◯◯したい!」に、パートナーが応じる。
このような部分から少しずつ変化を加えていきます。
大きくも小さくも周りからの変更に応じなくてはならないけれど、応じきれない…という状況がお子さんには多いのかなぁと思います。
もしも周りからの変更を練習するには、お子さんが好きが過ぎないところから始めます。
お子さんが「それがいい」ということではなく、「それならいいよ」と思えるぐらいのことです。
快の情動を保ちつつ、あまり感情を揺さぶりすぎないことがポイントです。
(わかりにくいでしょうか…具体的な例は長くなりそうなので…ご興味のある方は、ご連絡お待ちしております!)
どちらかというと、お子さんの提案にパートナーが応じることで予定を変化させることの方がお子さんの経験としては大きいかなぁと思います。
好ましくない状況を「◯◯したい!」と提案するお子さんはあまりいないでしょう。
お子さんの「◯◯したい!」それだけで快の情動を保つことができます。
お子さんに、自分の提案(しかも好きなこと)で予定が変わった!そして、うれしかった!という体験を重ねていくと…
周りからの予定の変更も受け入れてもいいかなぁと、いい意味でのお子さんの中での揺らぎが生まれます。
そこがファジーです!
続きは、明日お届けします!
パートナーのつぶやき…ごはんとみそ汁②
みなさん、こんにちは。
くらしのまなび舎Oleaの竹内です。
昨日に引き続き、Olea定番メニューのみそ汁についてお話します。
いろいろな具材で試しましたが、料理をはじめたばかりのお子さんには、このお麩とわかめの乾物みそ汁がおすすめです。
調理台に写真のように材料を並べます。
普段は、お麩とわかめはチャック付きビニール袋に入れて、そのまま並べています。
子どもたちは、チャック付きビニール袋を開けることは簡単ですが、意外と閉めることが難しいようです。
指先の感覚を上手に使う良い練習なので、あえて使用しています。
だしは、たくさん入った容器から必要な量を入れることをやってみましたが、これが難しい…
容器をひっくり返してザーッと入れてしまったり…
そこで、使いきりの分包タイプを今は使用しています。(5人分くらいまでは1包使い切りです。だしの濃さについてはご愛敬…味噌の量で塩分を調整しています。)
これはこれで、袋をこぼさないようにちょっとずつ開けるのが難しかったりするのですが、その部分はパートナーがアシストして、お子さんはこぼさないように鍋にだしを入れることに集中。
視線が鍋に注がれると、だしもこぼれずに入っていきます。
袋の中が空っぽになったことを目と指先で確認して、くちゃっと丸めてごみ箱へ。
だしの扱いひとつとっても、たくさんの目の動き、手の動き、力の調整がありますね。
いろいろな場面で目や手や力の練習をして、身についてきたら、料理に使える食材もさらに豊かになっていきます。
さて、つくり方。
いたってシンプル。(そんなつくり方…とご指摘をいただきそうですが、お子さんが可能な限り自分で、安全においしく料理できる方法です。このあたりも、お子さんのくらす力が向上すれば、もっと料理方法が広がります!)
・材料を調理台に並べる。
・だし→お麩→わかめを入れる。
・計量カップで測りながら、水を入れる。
・みそを入れる。
・火にかける。
・ふつふつするまで、みそを溶かしながらかき混ぜる。
はじめはパートナーが材料の準備をするのを見ていたお子さんが、次第に自ら「次はみそ汁ね!」と準備をするようになってきました。
だし、お麩、わかめは、鍋に入れたら、その都度、入っていた袋を捨てたり、しまったりしています。
調理台の上をきれいに使う練習でもあります。
お麩は「今日は何人?」と質問し、「1人2つだから…」と子どもたちが考えながら入れていきます。(生きた算数!)
わかめは、袋の中から「このくらい」と見本を見せ、手探りで同じくらいの量をつまむ練習をしています。
感覚をたよりに見た目と同じくらいの量を考えて取り出す…
大人でも難しいですが、斜め上を見ながら、指先に集中して取り出しているお子さんもいます。
乾物みそ汁のメリットは、水を入れるまで、もしも量を間違えてしまっても、やり直しがきくこと。手が汚れないこと。
汚れたらすぐに手を洗ったり、洗った手の水分をよく拭きとる練習中のお子さん向けです。
次に、水を計量して鍋に入れていきます。カップの目盛を見ながら水をゆっくり入れて、一度平らな調理台で量を確認してから鍋へこぼさないように入れています。
ここは、0か100かではできない作業…
お子さんたちはそれほど好きな場面ではありません。
「中庸」を覚える良い場面です。
最後に、鍋をコンロへ。
「火=怖い」というイメージは大きいようで…(安全のためには良い意識です。)
「火事だ!」と大騒ぎしていたお子さんも、パートナーとなら「安全に」使用できることがわかってきて、近くで火が点くのを見ることができるようになってきました。
同時に湯気に「熱い熱い」と言っていたお子さんも、熱くないようにする方法を身につけたようで上手にかき混ぜています。
Oleaが、お子さんとの料理で大切にしていることは3つ。
◯おいしいこと!
◯安全なこと!
◯プランが見渡せること!
昨日と今日、お話ししてきたごはんとみそ汁では…
◯おいしいこと!
ごはんとみそ汁は、お子さんにとっても身近なもの。
その身近なものを、自分で食材の姿を変化させながら「おいしいもの」にしていく経験は、食に対する興味の広がりの入り口です。
◯安全なこと!
みそ汁は、火にかけるまでの工程を調理台で行うことで、「火=怖い」お子さんが安心して、料理に取り組むことができます。
◯プランが見渡せること!
みそ汁は、材料の準備から火を入れるところまでの工程を、10分程度になるようにし、よどみのない流れをお子さん自身がつくれるようにしています。
Oleaでは、その時そのお子さんがもっている「くらす力」を最大限生かし、道具や工程を工夫し、お子さん自身が「つくった」感をもてるように工夫しています。
ぼくも、わたしも、あなたも、みんなで作ったから一緒に囲める食卓。
うれしいなぁ、楽しいなぁ…そんな気持ちを抱いて「いただきます!」ができるよう、日々のレッスンを行っています。
Trial Lesson受付中です。
個別に行いますが、オンラインでも受け付けております。
日程が合わない場合は、Contactよりご希望の日時をお知らせください。
(いくつか候補日を挙げていただけるとうれしいです‼)
パートナーのつぶやき…ごはんとみそ汁①
みなさん、こんにちは。
くらしのまなび舎Oleaの竹内です。
Oleaの食事。
子どもたちと一緒につくります。そして一緒に食べます。
基本的にいつもあるのは、ごはんとみそ汁。
子どもたちとごはんとみそ汁について、2回にわたってお話します。
今回は、ごはん。
米のとぎ方は、パートナー試行錯誤を繰り返し…
米に触りながらとぐと、手につくのを嫌がるお子さんが多く…しかも、手を振って取ろうと…散らかります…
それを拾ってくれれば良いのですが…自分の使う場所は、きれいに使う、汚れたらきれいにする意識を育てているところです。
そこで、定着したとぎ方がこちら。
まずは、ざるとボウルを重ね、米を入れます。(計量は練習中)
【手順】
・米がかぶるくらいまで水を入れる。
・ざるをフリフリする。
・ボウルの水を流す。 ……… これを3回繰り返す
ボウルよりざるの方が高さがあるので、なみなみと水を入れても、米が流れることがありません。
ざるをフリフリするのは、ハンドルを操作する感覚のようで遊び感覚で楽しんでいます。
水を流すとき、はじめは、ざるをシンクにおいてから、ジャーっと流していました。
次第に写真のように、片手でざるを持ち上げて、もう片方の手で水を流すことができるようになってきました。
手の巧緻性アップ!
この後、炊飯器の内釜に、米を入れます。
はみ出さないように慎重に、ざるに残った米や麦も1粒残らず入れる練習を重ね…
力を調整したり、指先を上手に使って、注意深くお釜に移すことができるようになりました。
さらには、ざるについた米や麦を1粒残らず…の練習の成果か、手についてしまった粒も意識して、最終的には内釜の中に入れることができるように!
食べ物を大切にする心や自分の使う場所をきれいに使う意識が芽生えています。
そして、内釜のガイドに合わせて水を入れます。
見るべき目盛を指さしながら、数字(何合入れたか)を伝えると、見ながら水を入れています。
目盛を意識できても、水を入れた容器に水が残った状態で(途中で)止めることがなかなか難しい…
少しずつ傾けながら、力を調整しながら水を入れる練習をしているところです。
水の量をパートナーと確認したら、意気揚々と炊飯器におさめて、スイッチオン。
おかずができて、テーブルの用意ができたら、ごはんをよそいます。
熱々の湯気のかわし方も上手になってきました。
はじめのころは、炊飯器の外に打ち上げてしまっていたごはんも、上手にしゃもじでよそえるようになってきました。
子どもたちと一緒に料理をしていて思うこと…
液体をちょっとずつ入れたり、食材の硬さに合わせて包丁を入れたり…ということが難しい…
具体的に言うと、計量カップの目盛に合わせて水を入れようとすると水栓レバー全開で、入れすぎると全部捨ててしまったり…
きゅうりを切るのも、肉を切るのも同じ力だったり…
この「中途半端」な状況が苦手です。
0か100か…
これは、力の調整の仕方がわからなかったり、体の動かし方がわからなかったり、気分的にまたは視覚的に中途半端が気持ち悪かったり…理由は様々。
力の使い方や体の使い方がわからなかったら、覚えればよいのです。
Oleaでは、料理の場面でも繰り返しチャレンジしますが、多方面からアプローチ。
リラックスタイムで、体の力を抜くことを練習したり、外を歩くときに体の使い方を練習したり。
中途半端で気持ち悪いと思うことは、気持ちがよく見えたり、感じたりする方を教えます。
(目盛にピッタリ!きゅうりの大きさが同じ!など)
明日は、みそ汁の話をしたいと思います。
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パートナーのつぶやき…おやつからのまなび
みなさん、こんにちは。
くらしのまなび舎Oleaの竹内です。
写真は『お麩のラスク』。
これ、簡単につくれて、おいしいんです!
Oleaのおやつは、こんな感じ。
「今日のおやつは何?」
「つくれば、あるよ!」
子どもたちが「じゃあ、やってみよう!」となるか、「じゃあ、いいや…」となるか、わかれ道。
Oleaでは基本的に、おやつの時間はありません。
そのくらい、Oleaでの食事を楽しみに、よく食べるお子さんが多いです。
土日や長期休業中などの長めのレッスンの時には、食材に慣れたり、料理への興味を促したり、手指の使い方の練習で、おやつを手づくりすることがあります。
今回は、子どもたちと手づくりおやつについてお話します。
Olea定番のみそ汁の具でもあるお麩。
でも、あまり子どもたちには馴染みのない食材のようです。
料理をする経験がなければ、味噌汁に入れる前は、軽くてかたい、でも、力を入れると崩れちゃう…
みそ汁の中で、ふにゃふにゃもちもちするのは知らないかもしれません。
ものの状態の変化や、料理は同じ食材をいろんなに変えることができることに気づいて、料理っておもしろい!おいしいものがまたつくれた!と思ってもらえたら…
探していたら出会ったのが、このお麩のラスク。
材料は、ラスク30個分で、小町麩(焼き麩。味噌汁に入れる麩。)30個、マーガリン30g、砂糖 30gと、子どもたちが数字を意識しやすいように、麩の数、マーガリン・砂糖のはかりの目盛が、同じ「30」で合わせました。
作り方は、とっても簡単!
①マーガリンと砂糖を1つの器に入れ、電子レンジで1分加熱。(砂糖が溶けたらOK)
②①にお麩を入れ、スプーンでまんべんなく絡める。
③天板にクッキングシートを敷いて、重ならないようにお麩を並べる。(冒頭の写真)
④トースターで表面に色がつくまで焼く。(5分もかからない…焦げやすいので、よ~く庫内の様子を観察しながら)途中でひっくり返して両面焼くととってもおいしい!
熱いものを扱うので、「やけどに注意!」ということはもちろんですが、子どもたちは想像以上に慎重です。
普段の料理で、危なくない立ち位置から、料理から上がる湯気や熱気などを経験していることが大きいと思います。
ただ怖がるのではなく、安全に近づくことができるようになることも大切な力ですね。
ものと自分との距離感をはかる練習にもなります。
お麩を数えるのは、数字を実感できる良い経験。
「1、2、3・・・・・30」と1個ずつ数えていくお子さん、10を3回数えるお子さんなどなど、お子さんが数えることができる方法で30になるまで数えます。
味見をして、食べる時に数が減ると「どうして?」という顔をしていることがありますが、これから経験を重ねて、味見分を含めた材料を用意できるようになるといいなぁ、もしくは減ってしまってもそれをうまく分配できる力がつくといいなぁ、と思っています。
計量も数字を実感できる良い経験。少しずつ測るものを入れながら、目盛も見ながら計量するには、とてもいろいろな力が必要です。
まずは、計量って何だろう?ということで、目盛に注目してほしい!パートナーが測るものを入れて「30」になったら、お子さんに教えてもらうということから始めています。
少しずつ増やしたり、急に数字が変わるように増やしたり、デジタル数字への注目度は高いです。
料理の時間としては15~30分くらい。
その中にも実感を伴う、感覚、かず、ことばを育む場面がたくさん散りばめられています。
そのチャンスをパートナーは逃しません。
お子さんの視線がどこにあるか、いつも観察し、お子さんの実感を伴う体験のタイミングをはかっています。
そのタイミングがピッタリと合ったとき、それはそれは良い時間が流れます。
Oleaでは、実感を伴うまなびから、ことばやかずといった認知能力や、社会情動的スキル(最後までやり切る力・人とうまく関わる力・感情のコントロール)を育みます。
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パートナーのつぶやき…日本特殊教育学会第59回大会のこと
みなさん、こんにちは。
くらしのまなび舎Oleaの竹内です。
ムラサキシキブ。
幼い頃は急に紫の実になっていた気がするのですが、白から紫にかわるということをいまさらながら知るという…
わたしにとっては、我が家にもあった懐かしい植物のひとつ。
幼稚園のころ、覚えたかっこいい植物の名前。
見つけるとついつい見入ってしまうのは今も変わらず。
なんだかおいしそうにも見えていました。
根っからの食いしん坊だったのですね。
さて、前置きが長くなってしまいましたが…
9月19日に日本特殊教育学会第59回大会でオンラインでの研究発表を行いました。
『くらしを豊かにするプログラミング的思考を育む』という題目で、アンプラグド教材を活用したプログラミング学習とくらしの一場面である料理を行い、通室生の思考や行動の変化について検討したものです。
研究発表当日は、レッスンの様子を動画でもみていただきました。
(ご参加いただき、ありがとうございました。)
プログラミング学習が育むくらす力もさることながら、お子さんの表情や行動から『主体的にまなぶ』姿を感じていただけたようです。
大変うれしく思います。
日本特殊教育学会は、日本各地の特別支援教育の『今』を知ることができる貴重な機会です。
今回はオンラインの開催ということで、期間中はどこでも発表に関する資料を見ることができます。
いろいろな刺激を受けつつ、これからのOleaのレッスンについてもブラッシュアップしていきます!
リアルからまなぶ視点は忘れずに…大切に…していきたいと思います。
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